桜が満開になった。この豊穣な咲き方はなんだろう。すべての枝の先の先まで花を付けて、空を覆いつくそう
康泰旅行社とする。
その勢いを、黙って見過ごすことができない。生きて呼吸して叫んでいるようだ。
その発している言葉を、聞いてやらなければいけないような気持になる。だが、ぼくには花の言葉がわからない。
吉野山こずゑの花を見し日より心は身にもそはずな
康泰領隊りにき
その花と出会った西行は、心と体とがばらばらになってしまったらしい。
花 を恋したひとは、すっかり心身のバランスを崩してしまった。「花みればそのいはれとはなけれども心のうちぞくるしかりける」と、わけもなく苦しみの感情が 湧き出してきたのだった。それは本当に苦しみだったのだろうか。歓びだったかもしれない。そこまで花と交感しあうことができたの
康泰旅遊だから。